第27回日本臨床死生学会

第5回日本グリーフ&ビリーブメント学会学術大会

大会長挨拶

いま、私たちができること-グリーフケアの持続的な発展のために-

埼玉医科大学国際医療センター 大西秀樹

いつも学会にご協力いただきありがとうございます。
 大会長は私、事務局長は埼玉医科大学国際医療センターの石田真弓准教授が務めます。大会のテーマは「いま、私たちができること-グリーフケアの持続的な発展のために-」といたしました。この学会が出来て5年、本年度は、節目の第5回大会となります。これまでにも様々な難関がありましたが、グリーフケア発展および討論の場所は確保できました。これからは発展の時期です。その思いを込めたテーマにしています。特別講演、シンポジウムには我が国を代表する方々に死別、悲嘆を語っていただくことでお願いいたしました。それぞれを通して、遺族ケアの実際を学んでいただければと考えています。特に遺族ケアをこれから学びたいと考えている方はこれらの会員限定企画への参加をお勧めします。

これまでの当たり前が大きく変わった時代の大会開催となりました。この大会がグリーフケアの持続的な発展のために役立てられますよう、また参加された皆様にとってより有意義な大会にしたいと考えております。

 さて、以前私が皆さんに差し上げたご挨拶では、対面開催を決定したということと、その経緯をご紹介しました。しかし、2022年も終盤に差し掛かった頃、年明けのコロナ再流行予測が大きく報道され、また慎重に話し合いを進めなければならない状況になりました。ちょうどその頃は我々の学会大会が開催されている頃にあたります。
大会長として、数年ぶりの対面開催を実施したい思いはギリギリまでありました。しかし、これまでの日本の現状、医療者としての対応、皆さんの安全などさまざまなことを考慮し、オンデマンド配信による開催を決定いたしました。これまでに実施した、学会大会参加者へのアンケート結果にも背中を押されました。オンデマンドであっても、メリットは必ずあります。それぞれのタイミングで、プログラムをしっかり学ぶことができます。特別講演をはじめ、さまざまなシンポジウムでご講演をいただく先生方のクオリティは何も変わりません。むしろ我々は、これまでにオンデマンド配信による学会大会の経験を積んできた方なのかもしれません。現状において優先すべき事項と、オンデマンド配信によっても保たれるメリットを考慮し、このたびのオンデマンド配信による学会大会の開催へと大きく舵を切りました。当日の対面でのディスカッションを楽しみにされていた方も多いかと思います。我々もそうです。しかし、本大会では知識を深め、次回大会の対面ディスカッションに向けて知的な力を養い、備える第5回大会になればと期待しております。

第5回大会は画面上にはなってしまいますが、大会長として配信先の皆様のことを思いながら、変わらぬ気持ちで学会大会を開催したいと思います。

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