第28回日本臨床死生学会

第28回日本臨床死生学会

会長挨拶

第48回日本自殺予防学会総会
大会長
埼玉医科大学医学部精神医学教授
埼玉医科大学国際医療センター精神腫瘍科診療部長
 大西秀樹

このたび、第48回日本自殺予防学会総会の大会長を拝命いたしました。伝統あるこの学会の大会長を務めることとなり、身が引き締まる思いでおります。

私は、大学病院がんセンターに勤務する臨床医です。がん患者さんは、がんの告知を受けることで今までの人生が寸断されるような気持ちを経験し、不安や抑うつを呈することが多いことが知られています。そればかりではありません。最近の研究でがん告知後は自殺率が高まることが分かってきました。特に告知直後に多いことが知られています。がんセンターは診断を受けたばかりの患者さんの受診が多いので自殺ハイリスクの患者さんの集団ともいえます。そのような方々に対して、自殺予防対策をしながら最先端のがん治療を受けていただくことが求められます。予防対策は1人ではできません。多職種の連携があり、初めて可能となるものです。そこで今回のテーマは多様な職種と社会で築く“自殺予防”といたしました。

 自殺予防対策は病院のみならず、学校、職場、家庭など様々な場所での対策が必要となります。職種も多様です。今回の学会では、上記を踏まえ様々な方々が行っている自殺予防対策について発表および意見交換の場としたいと考えております。

また、今回の学会で自殺予防について初めて勉強する場の人もいらっしゃるかと思います。そのような方々のためにも学習の場を用意いたしましたのでご活用いただければと思います。

今回の大会が自殺予防の更なる発展につながるよう準備を進めております。みなさまのお越しをお待ちしております。浦和でお会いしましょう。

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